奈良時代に万巻上人が開いた神社で、古くは「箱根権現」と呼ばれた。神社の周辺から門前町が生まれ、箱根が発展していったという言い伝えがある。鎌倉幕府を開いた源頼朝、江戸幕府を開いた徳川家康などが信仰したことで知られ、明治天皇、昭和天皇も参拝した。
芦ノ湖に浮いているように見える鳥居は、「平和の鳥居」。昭和28年、当時の皇太子が内外に日本の皇太子であることを宣言する儀式「立太子礼」(りったいしのれい)とアメリカをはじめとする連合国との講和条約締結を記念して建てられた。昭和39年には、箱根神社の御鎮座1200年と東京オリンピック開催を記念して、講和条約に調印した吉田茂が書いた「平和」の額が掲げられている。
……杉並木まで1キロ 箱根神社を出ると元箱根の街中を走る。観光客や車も多いエリアなので、気をつけよう。元箱根は湖畔の公園沿いを走ると気持ちがいい。歩道橋を渡ると、江戸時代の杉並木が今も残る旧東海道に着く。