植物の力をインストール。
今回は「丸くなる力」を熱帯性のスイレンから学びます。

進化の過程で、水の中で生きることを選んだ植物の中には、葉っぱを水の上に浮かせて、光合成をしているものが多くあります。葉が水の中にあったのでは、太陽の光を十分に取り込めないからです。なかでも熱帯性のスイレンは、そのとても大きな葉っぱを水面に浮かせるために、葉っぱを丸い形にしています。

□だったり、△だったりすると、重さが不均衡にかかってしまいますよね。
逆に丸い形であれば、重さを均等に支えられる。
その最たる例が、オオオニバスやパラグアイオニバスです。
オオオニバスやパラグアイオニバスは熱帯性のスイレンで、直径2メートルもある葉っぱは、完璧な丸の形。
この大きな葉は強い浮力を持っているので、なんと人間の子どもが乗っても大丈夫なのです。

自然界には丸い形がたくさんあります。究極の丸といわれている太陽、水滴や樹木の年輪など。人間も自然の一部ですから、この丸という形から学べることがありそうですね。それでは丸くなるとはどういうことか、体験してみましょう。


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人間の世界には直線的なもの、角のあるものがたくさんあります。必ずしも悪いことではないですが、一方丸くできたらもっと世界が良くなるものもあります。

たとえば正義という言葉。正義を振りかざしても、ぶつかり合って平和にはならないことを私たちは学んできました。正義の反対は、また別の正義なのです。私たちは正義という言葉の角をとる時期に来ているともいえるでしょう。では正義を丸くするとどんな言葉になると思いますか? あるいは完璧という言葉を丸くしてみると、どうでしょう?

いきなり大きな話から入りましたが、ここでは簡単なワークをしてみます。

なにかを丸くするために人間が無意識に行っていることがあります。それが愛称をつけるということ。 あだなで呼び合う相手とは距離が近いと思いませんか? それはあだ名が名前の語感を使いながら同時に名前の角をとっているからなのです。

試しに、周りのものにあだ名をつけてみましょう。

まずは、パラグアイオニバスにあだ名をつけてみましょう。
パラくん、パラオニ、あなたならどんな名前をつけますか?15秒ほど考えてみましょう。

次にあなた自身にあだ名をつけてみてください。自分と周りの関係が丸くなるよう、みんなが呼びやすく、親しみやすいものを考えてみてくださいね。これも15秒ほど、どうぞ。

最後にあなたの周りで、丸い関係にしたいなと思っている相手、あるいは丸くおさめたいと思っている出来事を思い浮かべてみましょう。具体的な相手なら、たとえば苦手な上司、でもいいですし、出来事だったら後悔している過去などでもよいかもしれません。それにあだ名をつけるとしたらどういう名前をつけますか?愛称ですから、愛を持ってつけてくださいね。ここは30秒ほど。どうぞ。

最後は難しかったかもしれませんが、身の回りには案外丸くできるものがたくさんあるということ、そして丸くするにはユーモアが必要ということに気付いてもらえたら嬉しいです。円満という言葉があります。周りと、そして自分自身と円満な関係を築ける人は強い。時にはスイレンの葉のように、丸くなることをイメージしてみてくださいね。

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