お酒を飲んだ後、うどんを食べてほしい。そして最後に口にするのは…
「うどん屋なのにぼた餅!?」
びっくりする人もいるかもしれない。「資さんうどん」は、美味しいうどんはもちろんのこと、できたてのぼた餅が食べられる店としても有名なのだ。
塩気のある甘すぎないあんこ。店で焼き上げるふっくらとしたもち米。そのコンビネーションの素晴らしさは食べた人だけが知っている。旦過市場近くの屋台では、酒を出さず、〆にぼた餅を出す食文化があった。鉄鋼の街であった北九州では、交代制で働く労働者が食後に甘いぼた餅を食べ、「明日の活力」につなげたという。
この文化を大切にしようと、創業者夫妻が作り始め、県内、県外の催事に出品するようになり、その後店舗で販売を始め、年間450万個を販売する名物とまでなった。この地でぼた餅は「究極の締め」とも言えるだろう。