ビアルーヴェンから並木通りまでを歩く道の途中には、店構えのいい何軒かの古着店を見かける。そのうちの一軒、『Calme(キャルム)』は、冒頭で町の歴史を振り返ってくれた『SHAPPO』出身の方が営んでいるのだとか。

町のカルチャーは次の世代に引き継がれている。そんなことを考えながらうらぶくろの通りを歩き切ると、ロータリーにある1本の大きな木が見えてくる。この1本の木から南へ伸びるストリートが、並木通りだ。広島の中でもいち早く海外のブランドショップが立ち並び、ファッションカルチャーの中心地となった並木通り。

「少し裏の通りに入れば、若くても店を出せる」。うらぶくろに集まる個性的なアパレルや古着店の数々は、当時のメインストリートに対するカウンター文化として生まれてきた背景があるという。時代とともに町は変わり、その時代の若者たちは自分たちの新天地を探す。このうらぶくろで育った若者たちが、さらに広島カルチャーの新天地をつくっていくのかもしれない。

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