書と向き合ったあとはテラスに出て、そこから見える風景に目を移してみてほしい。その山並みのなかに「高円山(たかまどやま)」がある。毎年、8月15日には「送り火」が行われ、山に108個の火を灯す。そうして夜の高円山に浮かびあがるのは、日本最大級の「大」の文字。その規模の大きさは宇宙を思わせるほどで、戦争や災害で亡くなった人たちの慰霊の祈りがこめられている。書と見比べながら、その日、この場所から見える光景を想像してほしい。

Next Contents

Select language