戸隠信仰の原点を伝える場所

戸隠そばの「ぼっち盛り」は、5つが一般的。しかし、中には6つ盛る店もある。それは戸隠神社に、この地蔵堂を加えているからという説がある。

地蔵堂には、石に彫られた延命地蔵が祀られている。普段は見ることができないが、ここではある逸話を紹介したい。

弘法大師空海が戸隠山にのぼっていると、急に大地が大きく揺れ始めた。空海が一心不乱にお経を唱えると、地の底から輝く大岩が迫り出してきたという。輝きの中に延命地蔵の姿を見た空海は、ここが不思議な力のある土地であることを悟った。空海はこのことを知らせるため、大岩に地蔵を彫ったと伝わる。

この逸話から、地蔵堂を戸隠信仰のはじまりとする考え方もある。五社には入っていないものの、信仰の原点を伝える貴重な場所だ。

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