あの世とこの世が逆さになる

奥社の入り口は、広大な自然が残る湿地帯。耳をすませば、せせらぎが聞こえてくるだろう。水の気配を感じながら歩くと、奥社の大鳥居が眼前に立ち現れた。この先には、戸隠信仰の中心部、奥社と九頭龍社がある。

この鳥居の手前には橋がかかり、その下を小川が流れている。夏でも水が冷たいこの川は、逆さ川という。戸隠では多くの川が南へと流れるが、この川だけ反対の北東に向かって流れているため、こう呼ばれているとされる。しかし、もう一つ説がある。それは、この川を越えるとあの世とこの世が「逆さ」になるから、というものだ。

奥社の鳥居から先は、約2キロの参道が続く。長くまっすぐな道を歩くうちに、空気が変わっていくのを感じるかもしれない。あわせて、心も静かになっていくだろう。この先は、これまでとは違う戸隠の奥地。次第に研ぎ澄まされていく感覚で、多くを感じてほしい。

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