ヘン・サイチェンさん
1951年、タケオ州生まれ/神奈川県在住

1975年にカンボジアがクメール・ルージュ体制となって以来、ロン・ノル時代に発行されたパスポートは国際社会で効力を失った。

クメール・ルージュ時代以前に日本に留学していて、戦争でその場に足留めされたたカンボジア人奨学生も、そして1980年以来、来日して日本で暮らすようになったカンボジア人難民も、全員、日本でのみ有効な再入国許可書を使用したことがあり、現在も使用する。
日本国内であれば問題はないが、海外へ行く場合に支障が生じる。この再入国許可書は日本への再入国のみに使用され、名前、生年月日、住所がすべて日本語で書かれているため、他の国際空港で使うのは難しい。

再入国許可書を持つ人が海外に行くには、自治体発行の証明書を添えて、各国のビザを申請する必要がある。

現在も多くのカンボジア人移民がこの方法で渡航しているが、例外として日本国籍を取得した人は日本のパスポートを所持できる。

Next Contents

Select language