ロボット妖怪:「でハ、まずは、これから実現する妖怪モビリティのご案内をしましょウ。こちらは輪入道です。50年後の未来では、移動はひとりひとりのニーズに合わせて完全にカスタマイズされていることでしょう。それを実現するのがこの輸入道。彼は道路ではなく空を移動しマス。しかも、車体やセンサーではなく車輪自身が状況を判断して移動するので、とても安心な移動手段なんです」
寝過ごし:「(内緒話:空を移動...ということはこいつが世界に多くの爆弾を落とした張本人かもしれない)輪入道さんは、空を飛べるその力で、どんなものを運ぶつもりで?」
輪入道:「過去には燃え盛る炎を宿して人間の魂を奪ったこともありましたけどね。人間にちゃんとお願いされたら困っている人をたくさん助けたいと思っていますよ。私は強く念じてくれた人の頭上に現れますから。どこかに行きたいと思ってくれたら過疎地域に住むおばあちゃんでも、夢の国にいきたいと思っている子どもでも誰でも乗せてあげます。」
寝過ごし:「ふむ。しかし念じられたら、なんでも運ぶわけでしょう?たとえば爆弾でも?」
輪入道:「人の願いは聞くけど、そんなものを運びたいとは一ミリも思わないね。もしも戦地に呼ばれるなら水や食料を運びたいし、その場から逃げるのを手伝ってあげたいよ」
寝過ごし:「(過去は悪かったし、将来も変わるかもしれないが......こいつが悪人だという決定的な証拠はないな...)」