「二の郭」から「西の郭」へと通じる道は、役所時代に城壁を切り崩して作られた裏道である。護佐丸時代は、このように簡単に行き来できるものではなかった。また、西の郭の片側の城壁は戦災で失われ、礎石だけが残っている状態である。そのことを念頭に歩いてみてほしい。

長さが約120mと横に長い西の郭は、護佐丸の兵たちが馬に乗って訓練をした場所だといわれている。

また、崖下には「夫婦井戸(ミートゥガー)」がある。ガーとは井戸のことであり、昔は崖下にある井戸から水を汲んでいたのだ。

人間の体は水でできている。この島の人たちはそれをよく分かっていたのだろう。沖縄の信仰では水場は聖なる場所とされてきた。あちこちに御嶽があり、あちこちで祈っているようにも思えるが、島の人がまず最初に拝むのは井戸なのだ。

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