標高324.5m。知夫里でいちばん高い山であり、遮るものが何もない360°の大パノラマで島中が見渡せる。
知夫里島だけじゃない。「西ノ島」や「中ノ島」、奥のほうには「島後」と呼ばれる隠岐の島町まで。隠岐四島のすべてが見渡せる。
知夫里島と西ノ島、中ノ島の三島は「島前」と呼ばれているが、島前三島はもともとひとつの島だった。西ノ島に焼火山という火山があるが、噴火を続けたことで中身が空っぽになり、あるときボコッと崩れて凹んでしまった。そこに海が流れ込んだことで「島前カルデラ」と呼ばれる現在のような景観が生まれた。同じカルデラでも、阿蘇はカルデラに町ができ、洞爺湖はカルデラに湖ができた。隠岐のように島に分かれたケースは珍しいという。
島前と島後を地図で見比べてみてほしい。島前三島も火山が噴火する前は、島後と同じような大きさの丸い島であったことが想像できるのではないだろうか。