あなたが乗ってきた船には、どれくらいの人がいただろうか。そして、どれくらいの人が知夫里で降りただろうか。

現在の知夫里の人口は600人ほど。しかし、大正時代は2500人もの人がいた。その後、出稼ぎをするようになり1700人にまで減ったが、戦争がはじまると疎開目的で次々と帰郷。人口は2300人にまで回復する。

戦後は再び出稼ぎが増え、そのまま帰ってこない人が増えていく。こうして600人にまで人口が減ったわけだが、今でもお盆になると里帰りをする人たちで驚くほどの賑わいを見せる。

船には座る場所がなくなり、多くの家がいつもの3倍、4倍もの大家族となり、盆の終わりには来居港が帰省客と見送りでごった返す。やがて五色のテープが乱舞して汽笛と同時に船が見えなくなるまで手を振り合う。

そしてまた静かな知夫里に戻るのである。

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来居のお堂