来居は山に囲まれた細長い地区。もともとは小さな集落であったが、近年になって次々と村営住宅が建てられたことで、若い世帯が増えた。子供の数では郡地区とトップを競う地区となっている。
来居にはこんなエピソードも残されている。
後醍醐天皇が知夫里に配流になったとき、となりの島にお参りに行こうとした。先祖である後鳥羽天皇ゆかりの地があったからだ。しかし、船は来居港の沖からなかなか先に進まない。その場所は「文覚上人」が修行した岩屋の前であったという。なぜ、文覚上人なのか。それについては「文覚上人の墓」の項にゆずることにしよう。
結局、後醍醐天皇は来居に引き返したといわれている。