歴史を感じさせるレンガ塀の表面を、思わず触りたくなる。頑丈なレンガに挟まれたこの木造家屋は、大正6年に建てられた西村邸。ここは昔、油屋だったという。レンガで挟まれているのは、もし火事が起きた時、両側の家に火が燃え移らないようにするためだ。

結局、西村邸は一度も火事に見舞われることなく油屋としての歴史を終えた。さらに、熊本地震の巨大な揺れでもレンガ塀は崩れなかった。「揺れの向きがよかったのかもしれません」と、古町の人は話す。奇跡的に災害から逃れ続けた西村邸とレンガ塀。現在はセレクトショップ&カフェ「器季家カフェ」として営業中だ。

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