「忙しい現代の人の、オアシスな時間をつくりたい」

浅草寺から南へ歩いて15分。
目の前に見えてくるのは、レンガ造りの小さな建物の玄関。風に吹かれた藍色の暖簾。
「NAKAMURA TEA LIFE STORE」のモダンなロゴ。
ここに面白いお茶屋さんがある。暖簾をくぐると、なんだか懐かしい、柔らかなお茶の香りに包まれるはずだ。

カウンターではデザイナーでもあり、お店を運営する西形圭吾さんがていねいにお茶を淹れている。

日本で有数のお茶の産地・静岡で生まれ育った西形さん。
急須でお茶を淹れることは、彼にとって息をするように自然なことだった。東京に引っ越しした時に、その文化がまるでないことにショックを受けたという。その習慣をもっと多くの人に伝えたい!そう思い、お店を開店。

「淹れたてのお茶を飲んで安らいだ経験は日本人ならきっと持っているはず。そのひと手間が失われつつある今、改めてお茶の美味しさと共に感じてほしい」。と西形さん


使用しているお茶は、静岡県藤枝市で約100年の歴史を誇る老舗のお茶屋問屋「中村家」。当主の中村倫男さんは、西形さんの幼馴染である。

NAKAMURA TEA LIFE STOREのお茶の特徴の1つは「完全無農薬有機栽培」。

2つ目は、それぞれの茶園で摘んだお茶を販売していること。流通しているお茶は一般的に複数の茶葉をブレンドして作られることが多い。一方で、茶園ごと別々に製造することで、それぞれの茶園の茶葉の個性を活かすことができる。茶園単位で味わえる、いわばお茶のシングルオリジン。

ちなみに、売られている缶を手にとってみてほしい。
真ん中あたりに、8から10桁ほどの数字が記載されていることに気付くだろうか?実はこれ、お茶が栽培された場所の、緯度と経度を示している。どこの茶園のものなのか。こういったところからも知ることができる。


近年、若いクリエイター、クラフトマンが集まりつつある浅草からほど近くの蔵前。ものづくりが盛んな街だからこそ、お店に訪れる人が日本茶にも興味を持ってもらえるのでは
ないかと思い、西形さんの急須で淹れるお茶の普及活動は続く。

お店の近所のカフェでコラボレーション商品を提供したり、新たなチャレンジをし続ける、浅草ローカルを盛り上げる一人である。お茶本来の美味しさだけでなく、淹れる楽しみも伝えてくれるお店「NAKAMURA TEA LIFE STORE」。

ふらっと立ち寄り、お茶とともに穏やかな心地よいひとときを。


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住所:〒111-0051, 東京都台東区蔵前4-20-4
OPEN: 12:00~19:00
定休日:月曜日

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