世代を越えた、江戸の「粋」と「艶」

白く清潔感のある店構え。
ここには、浅草に生まれ育った岡野弥生さんが営むお店「岡野弥生商店」がある。国際通りと合羽橋の間にある小さなお店には国内外に注目され始めている土産物ブランド「新吉原」のアートギャラリーショップがある。

手ぬぐい、絵札、ステッカー、アクセサリーなどのオリジナルグッズが飾られている。グッズは浮世絵に出てくるような妖艶なイラストも。


ここで少しだけ、ブランドの名前でもある「吉原」の話しを。吉原とは浅草寺から北に15分ほど歩いたところにある場所のこと。

江戸時代には遊郭があり、その後は文化人が集まる社交場的な役割を果たした。近代では日本一の風俗街・ソープランドとして名を馳せた場所でもある。しかし、今は全盛期の盛り上がりは少なく、知る人ぞ知る場所に。


その吉原に生まれ育った岡野さんは自分が生まれ育った街を知ってもらうきっかけづくりになるかもしれないと、「新吉原」を立ち上げる。「新吉原」のグッズには吉原の粋で艶っぽい歴史や文化を盛り込み、他にはない土産物として現在では有名セレクトショップとコラボレーションするほど。


ファッション雑誌編集者の経験を持つ岡野さんは、日本のユースカルチャーや最新のトレントを掴みつつ、ブランドに今らしい粋で艶っぽいインパクトのある感覚を取り入れている。艶っぽい女性のイラストやエロさは象徴的。そのすべてのデザインは江戸から続く吉原の歴史と、女性の美しさをポップに楽しめるここでしか買えない土産物だ。
「エロ」と「かっこよさ」と「遊び心」が詰まっている。
2020年のオリンピックに向け、風俗街の規制が強化される可能性がささやかれている。しかし岡野さんは、「吉原の文化をリフレッシュしながら伝統的な文化を発信し続けていきたい」という。

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住所:〒111-0035東京都台東区西浅草3−27−10-102
営業時間:12:00-18:00
定休日:不定休

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