奈良の「かき氷店・9選」
氷の食文化はじまりの地で生まれる、新しいカルチャー
フレンチ、パティスリー、お茶屋さん、和菓子屋、陶芸家、バー。
このガイドで紹介するのは、本業があるかき氷屋さんだ。
かき氷の需要は夏に集中する。いわば、夏に起こるフェスのようなもので、それだけでは商売が成り立たない。夏以外の稼ぎ口が必要となる。そのため、ほとんどのかき氷屋さんには本業がある。
しかし、だからといって、かき氷づくりに手は抜かない。
いや、むしろ本業があるからこそ、かき氷がうまくなる。
フレンチ屋さんならではの「バーナーで、メレンゲを焼くかき氷」。
お茶屋さんだからこそ、珍しい台湾のお茶をつかった「擂茶のかき氷」。
130年近く続くお菓子屋さんの、自家製あんことわらび餅が乗った「大和茶みるく金時」まで。
ここでは、氷と真剣に向かい合い、新しいかき氷の味への探求をやめない、異色のかき氷屋さんたちを紹介する。氷の話になると目の色が変わる人たちとも言える。
ひむろしらゆき祭の発起人であり、ほうせき箱代表の平井宗助さんと一緒に集めた、間違いなく食べておくべきところだ。
実際にぼくたちもすべてのお店に取材に伺い、オーナーに話を聞いた。
それぞれのお店には協力をいただき、このガイドを購入した人にだけ、特典も用意していただいた。
ひとつ食べるのではなく、ぜひハシゴしてほしい。それぞれ、味の違いを楽しんでほしい。
世界中から、そのかき氷を食べるためだけに来ているようなお店だってあるのだから。
奈良でしか食べられない、異色のかき氷に出会う旅へ。