萩のみる夢
奇跡のアパート HAGISOがみた「夢」
1955年に建てられた2階建ての木造アパート「萩荘」。
建物の老朽化で取り壊されるはずだったところ、人々の想いと力により、リノベーションされ最小文化複合施設「HAGISO」として生まれ変わりました。そんなHAGISOとともにイベントを協同でおこなってきたパフォーマンスプロジェクト・居間 theaterが、建物全体に注目してつくり出したのが、この「萩のみる夢」です。美術館や博物館のように、HAGISO全体を展示作品と考えて、場所全体を使いながら音声ガイドを聞いて、建物をめぐります。
HAGISOはカフェ、ギャラリー、ホテルのレセプションなどを兼ね備えながら、あるときは劇場、あるときは図書館、ときに結婚式場……と、目的に合わせて場所の機能を変えます。
壁や床にある跡など目に見えるものがある一方、なくなった壁・抜かれた柱など、すでに失われたところもある空間。
木造アパートだったころの過去の時間、今いる現在の時間、そしてこれから訪れる未来の時間。
この音声では、「今」ある風景(建物やそこにいる人々)に「過去」や「未来」の物語を重ねました。そのなかには本当のことも、フィクションも、混じっています。あなたの目の前に見える風景と、物語を重ねて、想像力を膨らませてみてください。
HAGISOと、いくつもの物語が「夢」というキーワードで緩やかに繋がって、見えないものを見たり、聞こえない声を聞く。想像力で、さまざまな「ない」ものに触れる音声ガイドです。